君が笑うと溶けていく

白玉餅さぁん*
@12341234taku

俺と彼女は一年前に付き合ったばっかりだ


そんな彼女は夏が嫌い


「だって溶けてしまうもの」


彼女はいつもそう言っていた。










彼女とまたデートがしたいと思った


付き合ったばかりの頃によく行っていた

遊園地に行こうと思ったのだ





懐かしい遊園地


前の事はあまり覚えていない


「あれ、楽しかったわね…貴方が乗りたがってたのよ?覚えてる?」


「変わらないなここも」


「もう、誤魔化して…!」


「…」




ふと目にしたのはアイス屋


あれだけは、はっきりと覚えている



「あのアイス屋まだやっているのか…懐かしいな」


「アイス屋は覚えてるのね…!」


「…ここは貴方が一番好きな場所だものね……私も忘れはしないわ…」


「…よしアイスでも食べようかな」


「えぇ…そうね」









「美味しい…!」


「前と変わらないな…この味」


「2人で笑って食べてたら、すぐ溶けちゃったものね」


「……本当に、懐かしい」


「そればっかりじゃない…ふふっ」


「…あっ!」


アイスを地面に落としてしまった


日光が凄くてアイスはすぐに溶けきった


「付き合った頃以来ね…」


「やっちまった…勿体無いな」



そんなとき母親と手を繋いでいた

男の子が俺を指さして言った


「あの人1人で喋ってるよ」


「こら、指ささない…!!」


母親は子供を引き連れて去っていった


え?どういう事だ?


じゃあ俺はいま誰と話しているんだ?









「皆、私との思い出なんて、アイスのように溶けてしまうのよ…だから…貴方だけは忘れないでほしかったの…」









あぁ…そうか…





















そういえば彼女、一年前に死んでたな