星が眠るころに

ルーノ
@Luno_Kreuz

モノクロの向日葵

「ああああああああ!!!」


滴り落ちる雫がそれは夢だと語っている。

なのに、どうしてこうも喪失感を抱くのか。


「…何処に行ったの…」



平和な世界に生まれ、平和な人生を送り続けるはずだった少女、向日葵の娘リュティ・クロイツ。彼女は何時しか見知らぬ残酷な世界の夢を見る。そこにいるのは自分とよく似た顔の女、優しい顔で笑う男、そして愛しい彼の姿だった…。



「そう、例えば」


優しい春の風が晴天の空に爽やかに流れて


「そう、例えば」


優しい木漏れ日の下で呑気に欠伸しながら


「例えば」


甘いラズベリーの匂いが漂うティーカップを片手に


「そう、例えば」


仲間と過ごした大切な記憶メモリー



貴方はいつもこの世界が壊れなければいいのにと儚げに笑うけれど。私は知っていたの、そこはとても危険な場所だって。


「そう、ある日のこと」


貴方は彼のことが好きで、私も彼のことが好きだったけど、貴方は気づきはしなかった。


「損なあの日のこと」


彼と貴方はとても幸せそうにいつも二人でいるけれど、私はいつだってそれを見つめてるだけだった。


「そしてあの日の夜」


貴方は星のように笑顔で笑うから、私は夜空を眺めるのが大っ嫌いだった。

でも、誰に対しても平等に接する貴方のことが誇らしかった。



本当はあなたのこと羨ましかったのかもしれない。


「例えば」


貴方はこの世界にいなくて、貴方は私のことを知らなくても


「例えば」


貴方を知ったことで眠れる夜が来なくなってしまっても


「例えば」


貴方と彼が今笑って生きていても


「例えば」


貴方が幻想だとしても

決して忘れないわ。


「ねぇ、そうでしょう?」



あれは晴天の眩しい空だった。太陽を見上げると熱さでやられてしまいそうで、私は部屋に戻ったの。授業のカリキュラムをこなそうと私は本を開いて…。


嗚呼、ごめんなさい。


貴方から仲間を奪ったのはこの私。

そして、貴方から人生を奪ったのも私。

…ねぇ、もしも貴方が生きてるのなら答えてほしい。

この平和な世界にまだ私たちの生き残りがいるのならば…



…犯人は、誰?



七つの色を持つ仲間Colors

赤→それはとても心配屋さんで

黄→とても愉快な人だった

緑→賢明に知識を得て

紫→美しく笑っていった

青→その強く優しい腕で

月→私の存在を肯定してくれた

日→何を企んでいたの?

星→何を知っていたの?

黒→←白



ねぇ、一体誰が、私達を殺したの。




あの日は黒雲が空に広がった。

子供たちの声が騒ぎ出して、人々は島から逃げ出した。一筋の光が島を突き抜けた。それは運命か、偶然だったのか…。

燃え盛る街、逃げゆく人々、嗚呼、彼女が見たのは燃え盛る炎に倒れる男の姿だった。


「例えば」


あの日の運命を変えることが出来たのならば。




だけが彼女を見ていた」

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