【とうらぶ×ハイ〇ュー!!】本丸排球部

sof@とうらぶ偽実況
@sinano_n_yagen

2話・第一試合(メンバーはくじ引きで決定)

 当日いなかったメンバーを含めての上映会の途中、興奮して主人公とリベロを応援していた私に隣で一緒に見ていたダブル薬研がポツリとつぶやいた。


「大将は」

「ああいうのがいいのか?」

「ん?」


 意味が分からずきょとんと首をかしげる。すると、画面の中からズバン! とスパイクが決まる音が聞こえバッと振り返り、主人公がスパイクを決めたシーンがスローモーションで流れている。思わずガッツポーズをして、歓声を上げた。


「ふむ……そうか」

「なるほどなぁ……」


 え? 何に勝手に納得してるんですか? 薬研さん'ズ?

 その薬研たちの呟きの数日後、短刀ちゃんたちに呼ばれて出向いた先の稽古場。そこはいつもと違って様変わりしていた。


「え、何コレ? えっ、どうしたの?」

「へへっ 主さんを驚かそうと思ってみーんなで準備してたんだぜ~」

「主君、主君はここに座って下さい!」


 戸惑いきょろきょろと刀剣の皆の顔を伺っていると、浦島君が得意げに笑って、秋田君が席を準備してくれたので促されるままそこへと向かう。


「ほらほら~ちゃんとそこで見ててくださいね。俺も張り切っちゃいますよ~」

「ん、俺も頑張る」


 鯰尾君が楽しげに笑って、骨喰君とストレッチしている。


「ネットとやらば我らが支えておくぞ!」

「存分にやるといい」


 一番の高身長の岩融さんと蜻蛉さんがネット係のようだ。確かに道場に穴空けてネット立てるわけにはいかないもんなぁ……。

 以組と呂組、波組に分かれてる様子で、以組は鯰尾君と骨喰君、小夜ちゃん、五虎ちゃん、信濃君に安定君。

 呂組は堀川君と、浦島君、秋田君、乱ちゃん、後藤君にかしゅー君。

 波組はむっちゃんと和泉守さん、薬研君、今剣ちゃん、厚君、包丁君に分かれてるみたいだ。

 極済みの薬研と愛染君は能力上、最初から入れてもらえなかった可能性があるなぁ。こういう時は逆に申し訳ない……。でもチート級だし、しょうがないかな?


「主~! 俺の勇士見ててね!」

「清光、よそ見してる場合じゃないよ、覚悟しておきなよね!」


 清光君と安定君はチーム別れちゃったみたいだなぁと思ってたらよく見てみると、刀種で別れてるみたいだ。でも脇差が足りなくて波組には打刀二人で短刀四人でバランスとってるみたい……なのかな?


「まずは以組と呂組からですね! さぁ各々方中央に集合ですぞ!」


 鳴狐さんのお供の狐さんが高い声でそう告げる。鳴狐さんは審判なのかな? お供の狐さんに言われメンバーが一列に並ぶ。

 全員でよろしくおねがいしますと声を合わせ笑い合う様子に、わくわくとした気持ちがこみ上げてくる。波組メンバーは私の近くに座って見学している。隣に座った薬研は俺っちも出たかったんだがなぁと呟いていた。クスリと笑い、また次にやればいいよと慰めておく。二振り目の薬研君が薬研に俺が出るんだ任せておけと不敵に笑っていた。


「兄弟、ナイスさー!」


 鯰尾君が骨喰君に楽し気に声をかける。以組のほかの短刀ちゃんたちもそれぞれに声援を送る。骨喰君がこくりと頷いて、ボールを空へと放り、ジャンプをして打ち出した。

 えっ! えっ!? 初めてなのにいきなりジャンプサーブ?! と、戸惑っていると、際どい場所へボールを送る。そのボールを、僕に任せてください! と声をかけた堀川君が拾いに行く。


「上げたよ!」

「おっしゃ! 俺が行く!」


 後藤君がボールへ飛びつきそのままスパイクを打つ。その軌道の先を追いかけていた小夜ちゃんが間に合わないと判断したのか床を蹴り、飛びつくようにボールを拾いに行く。


「っ、あが、ったよ!」

「俺が繋げるよ! 任せて!」


 信濃君が床を蹴り、ボールをパスで繋ぐ。


「大和守、任せた!」

「分かった!」


 言った側からジャンプをしてボールを打ちに行く安定君。


 なんていうか……ハイレベルすぎて視線で追うのが精いっぱいです。人間離れしてると思ったら、そういえば彼らは付喪神でした。しかも戦慣れしてる……正直、刀剣男士の身体能力舐めてました。


「次はボクに回してよ! 主さんにカッコいいとこ見せるんだからねっ!」

「ほら! 行くぜ乱!」

「はーい! えぇいっ!」


 浦島君の繋いだパスを乱ちゃんが打ちに行く。


「来ると分かってて、とめないわけ、ない! でしょっ!」

「だよ、ねっ!」

「へへっ、乱、勝負だよ!」


 鯰尾君と安定君が二枚ブロックに飛び上がる。反対側には信濃君がブロックで飛んだ。ズバンと音を立て、信濃君の指先に乱ちゃんの放ったボールが当たる。


「えぇぇえ~っ!」


 乱ちゃんがそんなぁ! と嘆きながら降りていく。


「ワンタッチ! 任せたよっ!」

「は、はい……っ!」


 ジャンプ姿勢から振り返り、後衛の五虎ちゃんに呼びかける信濃君。五虎ちゃんは緊張しながらもボールの軌道を読み、両腕でポンっと打ち上げる。


「俺が上げる。小夜、頼む」


 トスのポーズで骨喰くんがボールを受け止め空へと放つと、こくりと無言で頷いた小夜ちゃんが、その小さい体で走り込んで床を強く蹴り、高く飛び上がってスパイクを相手のコートへ打ち込む。


「ちぃっ! 皆、守るよ!」


 珍しく舌打ちをした堀川君が、前衛の浦島君、秋田君に呼びかけ、せーので三人一斉に飛び上がったが、若干小夜ちゃんの機動のほうが早く、ボールは呂組側のコートに吸い込まれていった。


「以組に一点でございますっ!」


 お供の甲高い声が響き、キョトンとした顔の小夜ちゃんに以組のメンバーが嬉し気に声をかけたり、褒めながら頭を撫でたりしている。

頬を染めくすぐったい顔をする小夜ちゃんにこちらも思わす顔が緩むと、小夜ちゃんがこちらをちらりと見てきたので、にっこり笑ってナイスだよ、小夜ちゃん! と声をかけると、小夜ちゃんの周りにぶわっと誉れ桜が舞った。


 あ、そうだ折角だし勝利組に何か景品だそうかな? 皆で私を喜ばせようと思ってやってくれてるんだしね。コホンと一つ咳払いして、ここで審神者から一つ提案がありますと告げる。


「勝利組には明日万屋で一つ好きな物が買える権利を贈ります! グレードはちょっと差をつけるけれど、二位と三位、お手伝い組にはお土産ね!」


「えっ! ほんとですか!?」

「わぁい! 俺お菓子かってもらおっと!」

「気が早いぞ、包丁!」


 皆の歓声でわいわいと騒がしくなる。張り合わせちゃうのも悪いかなぁと思うけど、スポーツだし多少は良いよね。お礼も兼ねてるし。


「それでは主様のご提案で景品も付きましたことですし、試合再開と行きますよ!」


 お供が告げると皆がさっきより気を引き締めてる空気が伝わってきた。


「兄弟、もう1本!」


 こくりと頷いた骨喰君がボールを空へと放りと強烈なジャンプサーブが放たれた。


「よしっ! ど真ん中だぜっ!」


 後列の後藤君がボールを打ち上げるが、打点がブレて変な方向に飛んでいく。


「ちっ、加州フォロー頼む!」

「はい、よっ! と」


 ジャンプをしながらトスのポーズでボールを打ち上げ、その先にいた秋田君がトスに合わせて飛び上がる。


「皆、止めるよっ!」


 安定君が声をかけ、鯰尾君と安定君で飛び上がりブロックする。


「ふふっ! 今度こそっ♪」


「!」


 秋田君の後ろから乱ちゃんが飛び上がっていた。下りていく鯰尾君と安定君の指先の上からスパイクを放つ。


 スパン!


 床にたたきつけられたボールの音が小気味よく響いた。


「へへん! 今度こそ決まった~!」

「やりましたね! 乱兄さん!」


 乱ちゃんに秋田君が笑顔でガッツポーズをすると、乱ちゃんがハイタッチのポーズをする。秋田君は初めキョトンとしたが、アニメでみた場面を思い出したのか楽しそうに乱ちゃんとパンッと手を合わせた。


続きは無いのです。

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