ドラゴンのお姫さま

りるたん ♥
@_rirutyamu

賢者の石

この小説は夢小説 (名前変換ができる小説) です。
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6月30日、11歳を迎えた女の子に

ホグワーツ魔法魔術学校から入学許可書が

届けられた。 もちろん、フクロウ便で。




少女は慣れた手つきで封を開ける。





「 いよいよだね、リリィ。」




少女の養父である ダニエルである。

最近になって出てきた腹が気になるが、

アイスブルーの瞳が涼しげな いい男だ。




「 お父様、お読みになりますか?」





ダニエルは もちろん、といった様子で

リリィと呼ばれた少女のもとへ歩み寄り、

やけに格式張った重たい手紙を受け取る。





「 リリィ、不安かい?」





手紙から視線をリリィに移し問いかける。

その顔には いつの間にか眼鏡がある。

眼鏡の奥では窺うような目が光っている。





「 いいえ、楽しみです。」





リリィはにこやかに答えたが、少しばかり

不安もあるのか 笑顔がどこかぎこちない。




当然、ダニエルもそれに気づく。

娘の強ばりを解くものはないか と考え

自身の学生時代の話をしようと思い立つ。





「 リリィ、父さんが学生の頃はね、それは

それは楽しかった。毎日が幸せだった。

理解し合い、助け合い、そして時には悩み

傷つけ合い、同じ時を分かつ仲間がいた。


そして、母さんに出会った。素敵だった。

一目惚れだった、すごく綺麗だったんだ。」






リリィは ただ微笑みながら聞くことしか

できない。ダニエルは 過去を語り始めると

非常にポエミー かつ ロマンチストなのだ。

そして、彼の妻であるレベッカに対する

愛情を隠しもせず うっとりと語るのだ。






リリィは 気恥ずかしさを感じながらも、

妻を愛していることを包み隠さず語る父を

誇りに思っていたし、大好きだった。

そんな父に愛される母も大好きだった。







「 あなた、やめてちょうだいよ。」





奥の部屋から洗濯物を抱えた養母が頬を

林檎のように赤く染めながら歩いてくる。

口では ああ言って父を咎めてはいるが、

おそらく、彼女自身 満更でもないのだ。

口角はにっこりと上がり、目尻は下がり、

肘で夫のよく出た腹をつついている。



約2ヶ月後の9月1日には、この仲の良い

二人のもとを去り 寮生活となるのだ。

不安と期待が入り交じる不思議な感情を

胸に、リリィは必要なものリストを見る。






「 来週の日曜日にダイアゴン横丁へ行って

必要なものを揃えてきましょう。」






優しい顔でレベッカが言う。

その隣でダニエルは予定の確認をする。








「 その次の日曜日にしないか? 」





なにか予定でも入っているのか、頭を

ポリポリと掻きながら ダニエルが問う。





レベッカが探るような視線を向けると、

慌てて釈明をはじめる。






「 いや、その日は会議があるんだよ。

それに再来週の日曜なら アーサーの家も

ダイアゴン横丁に行くみたいだぞ?」





「 あら、そうなの?それじゃ、再来週の

日曜にしましょう。リリィ、いいわね?」








途端、レベッカは嬉しそうにニコニコ笑い

それで決まり というように手を合わせた。

リリィに問いかけるも答えは聞いてない。






アーサーというのは、ダニエルの職場の

上司であるアーサー・ウィーズリーだ。

プライベートでも仲が良く、妻のモリーも

レベッカと仲良しなのだ。






「 モリーの息子がリリィと同い年なのよ。

仲良くなってくれると私達も嬉しいわ!」








レベッカはそう言うと洗濯物の片付けを

魔法で終わらせ、昼食作りにかかった。












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