BL「お約束のお耳」

しおり*創作アカ
@ss0usaku

出勤

日曜日。耳としっぽ以外に異変はないか確認して、どうしようもないみたいだったからのんびりすごした。


月曜日。


「会社……いきたくない」

「そりゃそうだよねえ」

「有給とるかな」

「でもいつまで耳があるかわからないし、いっそ説明してしまった方がいいのではないかなあ」

「正論だけど」


あきらさんなぶすっとしている。

いきなり訳のわからない耳が生えたのだ、驚いて当たり前、不安に思って当たり前だ。


よしよしと頭を撫でてあげる。手に耳があたって、ふわふわとする。


「大丈夫だよ、あきらさん、いつも頑張ってるし、耳が生えたくらいで信用落ちたり嫌われたりすることはないよ」

「……でも、きっと変なものを見る目で見られる」

「それは、そうかも……」


なんせ珍しいことだ。


「そしたら俺が慰めてあげるよ」


もう一度、頭をふわふわと撫でる。年上の恋人。学生の俺とは違って、しっかりした社会人だけど、かわいらしいところも多いし、甘えたがりなところもある、好きな人。

落ち込んでいたら慰めるのは当たり前である!


「……出来る限り理解してもらえるように精一杯説明してくるよ」

「うん、頑張って」

「お前がそういうなら」


そーっと、あきらさんは笑った。


「なんとかなるような気がする」


そういってあきらさんは出勤していった。俺も大学にいかなくちゃならない。今日はちょっと豪華なごはんを用意して、あきらさんのプチお疲れ様会をしよう。

きっと今日は大変だろう。


でもあきらさんはかわいいからなんでも許されるんじゃないかな~。自慢の恋人だ。

とってもかわいい。みんなそう思っているに違いない。誰にも譲る気はないけど。


身支度をして出かける。夜、どうなるかと思いを馳せながら。