美術館の悪魔

卯月姫@夏花
@hanahanasikihim

夢か幻か

「…何?」

「……ね、ねぇスノー?スノーは…さ…」

「…」

「あ、悪魔じゃ…ないよねぇ?」

「…なんで?」

「な、なんでって……え…と…」

ここで聞き返されるなんて、思ってなかった。なんでだよスノー。違うって、はっきりと言ってやってくれよ。この馬鹿に。いちばん大切な人を、悪魔なんかに疑っているこの馬鹿な僕に。


私が血溜まりに怯えてなかったから?いつもこんな格好をしているから?

「?!」

な、なんでそれを…!!…まるで…心を読んだみたいに…的確に…

「知りたい?」

「え?」

「信じていた事実じゃなくても?悲しくて悲しくて、壊れたくなるような答えでも?」

「待ってスノー!何の話だよ?」

「もうすぐ、きっと知らなくちゃいけないけど、まだ…まだ駄目だよ。」

「っ…スノー…」

やめてよ。どうしたの。

なんで泣きそうなんだよ。なんで悲しそうなんだよ。

………わからないよ。スノー




「…とにかく僕は、この事件を止める。君のために止めてみせる。」

自分のため?君のため?

「本当に、君は美しいね。」

信じたものは

「僕が、守る。」



夢か幻か?

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