或る遊園地

宇鷺 林檎
@RingoUsagi1020

終演 安吾さんside

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「ん…。」

 小鳥のさえずりと、眼を刺すような朝日で目が覚めた。先程の遊園地の世界はどうやら夢だったらしい。不思議な夢だった。夢の内容の一部始終を全て欠けること無く記憶している。不思議な感覚だと思った。


「お…。お早う御座います、琴乃。」

「お早う、安吾!」僕がどもったのも気にせずに、琴乃はいつも通り、明るく僕に挨拶を返してくれる。それは嬉しいことだったが、今は何よりもしなければいけないことがあった。

「琴乃、今まで冷たく当たってすみません。…気が済むのならいくらでも罵るなり殴るなり」

「……っく…」しゃくりあげるような、然し、感情を抑えているような、そんな声が聞こえて、僕は思わず言葉を止めた。


 ころころ。ころころ。宝箱から宝石が転がり落ちる。幾筋も、幾筋も。次第に宝石の粒は大きくなっていった。


「…うん。いいよ、許してあげる。」

 陶器みたいな頬を涙で濡らして、満面の泣き笑いを浮かべていた。

「な、泣かないでくださいよ…。」

「止まらないんだもん。」泣き止むまで、頭を撫でた。

 一頻ひとしきり泣いた琴乃は先程と打って変わって、何時もより陽気になった。

 今日は休日。僕は平日と変わらず新聞を読みながら朝食をとっていた。そんな僕の目に、と或る見出しが飛び込んできた。


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