擬人茸話

葉月沙緒梨
@sy19870825

城下散策

今日も賑わう、城下の街。

様々な店舗が立ち並び、活気に溢れていた。

「おや、メジルじゃないかい」

街道を歩いていると、パン屋の女将に声を掛けられた。

「また、エリンと街散策かい?」

「あぁ、ルームさん、こんにちわ。どうも、僕は未だ街に不慣れなもので」

「そうかい?エリンも余りメジルを振り回すんじゃないよ」

アッハッハと笑う女将。

「変なのに絡まれても、相手にしちゃ駄目だよ?」

「はい。有難う御座います」

「まぁ、いざという時は此のエリンに頼みな!こんなんでも、一応。此の国の王子の剣術指南役だから」

「一応って、酷いな女将w(其の王子と今話してるってのは、黙っておくか)」

2人の会話に思わず言うエリン。

「おーい!ルーム!焼き立て上がったぞ!!」

「はいよ!じゃあね2人共、くれぐれも気をつけるんだよ」

店の奥から女将を呼ぶ声がした。

「おう!マッシュのおっさん、相変わらず元気だな!」

「其の声は、エリンか!今日も親父さんの目を盗んで遊んでんのか?」

エリンギが通る声で話し掛けると、低めの声で返答される。

「ハッハッハ。親父の許可はちゃんと取ってる!」

「そうかい!」

「あんた!次、出さないと焦げちまうよ!」

先程、店の奥に入って行った女将の声がした。

「おう。じゃぁな、気ぃつけて行けよ!」

パン屋の夫婦に挨拶を済ませ、再び城下散策を再開した2人であった。