黒の異端者と青い竜

和泉@夢垢 色々書いてる
@Izumi2p5f7f

第 XIV 話 【究極のLBX】

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第 XIV 話




「…ん、あれ…」

「よお寝坊助」



目を覚ますとととっくに朝を迎え、既に起きていたカズにからかわれる


…そう言えば、昨日の夜ネロと話しててそのまま…



「…ネロは?」

「あの子なら今朝早くに出たわよ、やりたい事があるんですって」

「…そっか…」



そう答え、徐に左手を見る

まだ残る、ネロの右手の温もり…

それを思い出してるとカズに呼ばれる



「なにニヤついてんだよ」

「え?」

「なんだか嬉しそうだねバン君」

「そうだな、何かいい事でもあったのか?」

「別に、そう言うわけじゃ…」





朝食を食べ終えTOに行こうとした時、ジンのCCMに通信がくる




《皆!そこにいるか⁉︎》

「はい、どうしたのですか?」

《ミゼルトラウザーがTOに現れた!現在襲撃を受けている、大至急救援に来てくれ!》

「んな⁉︎昨日の今日かよ‼︎」



現在風魔キリトや八神らが応戦しているが、数が多く苦戦しているらしい

そこまで聞いたバンはハッと気付く



…確か、今朝早くネロもTOに…!



すると彼のCCMが鳴る



《必要ないかも知れんがオレは無事だぞ》

「ネロ!」

《現在博士らと一緒に新型LBX作製中で手が離せない。シャッターを下ろしてるが正直長くは持たねぇ、さっさと来い》

「わかった。皆行こう!」



バンの言葉に頷き駆け出した




・・・・・・






その光景を見たものは言葉を失うだろう…

TOの隣にミゼルトラウザーがピタリと止まり、そこから大量のベクターが放たれているから…



「あんなにベクターが…!」

「バンさん、あれは…!」

「隔壁が壊されてる⁉︎」



一同が見たのは破壊済みの隔壁。

隔壁周囲には道が3つあり、どちらに進んだのか定かではない…


そこでバン、ソラ、アミ、アスカ。ヒロ、カズ、ジェシカ。ジン、ユウヤ、ランの3チームに別れて行方を追うことにした。







「ネロ!父さん!」

「漸くご到着か」



バン達が一足早く研究室にたどり着く。

そこで見たのは、皆出来上がったばかりの新しいLBXを見ていたところだった



「これが…」

「【AX-000】をベースに新たに作られた究極のLBX、その名も【オーレギオン】」

「オーレギオン…!」



勇ましい姿をした【オーレギオン】

装備が従来のものよりも格段に大きいのは、それなりの装備を備え付けているからだろう。



「バン、CCMをオーレギオンに向けるんだ。」

「え?うん…。」



オーレギオンを見て微笑んでいるバンに、博士はCCMを翳すよう促す

するとCCMとオーレギオンが同調を始め、僅か数秒でオーレギオンの所有者が決まった。



「凄い…。」

「だが、喜んでばかりもいられないようだ……来やがったぜ!」



コブラの声と同時に破られたゲート

そこからは夥しい数のベクター、ゴーストジャックされたLBX


数を見ただけで圧倒される



「ゴキブリか此奴ら」

「その例えやめろ」

「こんなに沢山…どうしたら…」



皆が不安がる中、山野博士だけは冷静に言う



「オーレギオンは究極のLBX、どんな敵にも決して負けない」



…今の台詞で吹きそうになったのを堪えたオレまじで偉い…



「…うん、わかった。行くぞ!オーレギオン!」



重たい音を立て着地するオーレギオン

ベクターが一斉に攻撃を仕掛ける…が、オーレギオンのシールドに防がれ、大きなランスで全て薙ぎ払う


だが、それだけではない

今まで見たことあるハンター、ハカイオー、オーディーンの必殺ファンクションを受け継いだオーレギオンは威力を上げてその技を使い、破壊出来なかったベクターを次々と破壊していく



「すごい…」

『圧倒的だな…』

「…………」



皆が感心してる間、ネロは静かにその様子を見つめ、パソコンを操作していた…










全てのベクター、LBXを倒した時




「博士!」

「ジン!皆!」



漸く駆けつけた仲間の姿に笑みを浮かべ、一方破壊されたベクター等を見た一同は驚いた表情でその光景を見る




「これは…」

「遂に完成したんだ!究極のLBXが!」

「もう凄かったぜ!」




嬉しそうに話すバン達

しかし…オーレギオンの目が点滅した瞬間、それは起こる


突然動き出したオーレギオン、皆が不思議がり、バンが操作を指示するが、『エラー』と表示され動かせない


そして、必殺ファンクション【グングニル】を発動、研究所の壁を破壊



逆光の中、姿を見せたのは…



「ミゼル…!」



ミゼルが右手を出すと、そこに飛び乗るオーレギオン



『オーレギオンの力…拝見させてもらったよ』

「なに…⁉︎」

『欲しかったんだよね、究極のLBX

山野博士、作ってくれてありがとう』



そこまで言うと視線を…ずっと黙っているネロに向ける



『君がネロだね?』

「………」

『青竜から聞いている、僕も君と友達になりたいな。だから、君もおいでよ』

「え…?」

「どう言う事だ…?」



ミゼルの言葉に戸惑う一同はネロを見つめ…

一方ネロはミゼルを睨みつけながら話す



「…寝言は寝てから言え」

『………』

「それと…聞いてるだろうが、オレの意思はあの時のままだ。



青竜あいつは、オレが破壊する」

「「『⁉︎』」」



ネロが、青竜を…破壊する…?


突然告げられた言葉に驚き、戸惑いを見せる中、ミゼルは溜息を吐く



『…そうか、残念だよ。君の始末は青竜に任せてある、それが最期になるかもね』

「言ってろアオカビ野郎」



中指立ててそう告げると、ミゼルはそこから去って行った








研究室には重苦しい雰囲気が漂う。この状態の打開策を考えなければどうしようもなかった。




新しいオーレギオンを作るのは?

ースタンフィールインゴットがないため不可能…


スタンフィールインゴットを取りに行くのは?

ー坑道が封鎖されため不可能…



どこかにスタンフィールインゴットは?

ーどこを探しても見つからない…


スタンフィールインゴットの代わりになる金属は?

ー無し…




どの打開策も、悉く打ち砕かれる。


そんな彼らを更に追い詰める話が、コブラによって告げられる。

それは突如流れたニュースに乗っていた「A国第9艦隊壊滅」という文字…


ニュースの画像にはオーレギオンの姿が映っており、ミゼルが行っていることは一目瞭然である。


ミゼルは最適化された世界、即ちパーフェクトワールドに不必要だと判断したものを消去しているのだ。

…オーレギオンの性能を試しながら。




「そんなの…許せません!勝手にいるものといらないものを決めるなんて!」

「一刻も早くミゼルを止めなければ…。」

「でも、どうやって…。」



一同は悩んでいた。その答えは出ないまま、ただ時間だけが過ぎていく。


そんな時の流れを痛感する一同を嘲笑うように、ミゼルの攻撃行為はどんどん被害を広げるだけ。


オーレギオンを止める術は…


…ない…


誰もがそう断言しかけていた時




「作ればいいじゃないか。新しいLBXを」




…だが、キリトがこう言ったことで、そこにいる一同だけでなく、今さっき通信に入っているオーウェンも声を途切らせた。




「スペックだけが全てではない。カスタマイズ、テクニック、経験の積み重ね…それらを総称して初めて強いと言えるのだ」



それを言われ、自分の過ちに気付かされる




「…確かに、キリト君の言う通り、私はスペックに拘りすぎていたようだ。

だが…オーレギオンを超えるには、設計やバトル、カスタマイズなど、膨大なデータが必要となる。

それを蓄積する為の時間は、余りにも短い。」




だが、実際どちらも言っていることは間違ってはない。

問題は…時間であった。




「山野博士!通信が入りました!」

「またミゼルか…?」

「いえ、サイバーランスです!」

「なに?」



1つの着信が入る。直接繋げてモニターに出すと、そこにはサイバーランスの開発主任の西原と名乗る人物が現れた。彼はジンの知り合いのようだが…それよりも用件を聞かなければ意味がない。

用件を尋ねると、彼はある文献と思わしき物が映し出した。



《世界中で暴走しているLBX【オーレギオン】

あの機体は【ミゼル】という謎の存在により操られている。


【ミゼル】による、最適化という名の破壊。

しかし、それを阻止すべく、世界中で戦い続けている者達のことを知っているだろうか。

山野淳一郎博士を始めとする、世界最高の研究者と、山野バン、大空ヒロらの元に集まったトップレベルのLBXプレイヤー達のことだ。


この文章を読んだ人々よ、どうか力を貸してくれ。

【オーレギオン】に対抗する為に、皆の持っているLBXの凡ゆるデータを、タイニーオービット社に送って欲しいのだ。


世界を救うため、そして、LBXを子供達の手に戻すために。》



この文章を書いたのは、アキハバラハッカー軍団だった。

これを読んだサイバーランス社を始め、各国の人々が合意することを決意。


企業の…否、世界の垣根を越えて、多くのデータがTOに集まっている。

これは正しく「希望」であった。



「父さん!」

「あぁ、やってみよう。新たなる希望のLBX誕生に向けて!」

「やりましょう、博士!」

「よし、そうと決まれば…全てのデータを受信次第、光量子コンピューターによる解析を行い、必要なデータの抽出を開始する。オーレギオンを超えるLBXを作るんだ。皆の力を合わせて!」



「…残る問題は…」



拓也の視線の先には、ずっと黙り続けている…ネロ