文豪魔導師☆燈莉の幻想録⑤ 最終回

哉汰(かなた)
@shiokanaria_08

最終章 episode㊶ 京都編「零れ落ちる水」

【現在】------本部/幻想の郷

奏音がなかなか帰って来なくて、幻想の郷に来た燈莉は奏音の異変に気付き御子珠で止めた。すると或斗が奏音に問いかけた。

「奏音、如何したのですか?一体あなたは何をやっているのですか?」

奏音の腹部の紋章に異変が気づいた燈莉は或斗に聞いた。すると、奏音がいきなり短剣で突きつけようとしたその時、2人は避けた。

「或斗、奏音の腹部にある紋章の色が違うんだけど…ねえ、何心当たりとかないの?」

「わからない…なんで色が変わってるのか…。奏音に聞いてみないと!!」

燈莉は奏音に聞いた。

「奏音!!私だよ!燈莉だよ!!わかる?一体何があったのか教えて!!!…ぐっ」

奏音は反応せず、燈莉の首を絞めた。

「は…早い。」

「燈莉!!!!!」

手を放そうと

「奏音……何があったのか教えて…大丈夫、怖くないよ…ぐっ…それより離して…」

「燈莉…!!!今助けます!!うわっ!!!!!!」

或斗は助けようとしたその時奏音の演算魔法で止められた。

「或斗…!?奏音…離して…。さもないと…殺す!!!!!!!」

胸ポケットから拳銃を出し弾を麻酔弾に変えて撃った。奏音は倒れた。

「燈莉…!大丈夫ですか…!?これは一体…」

「大丈夫…げほげほっ…麻酔で眠らせただけだから。とりあえず、医務室で寝た方がいいかもしれない。或斗運んでくれない?」

或斗は頷いた。


【現在】--------奏音の夢の中

「ここは…どこなんだ。僕は一体…そうか。この紋章が暴走して燈莉や兄さんを殺そうとしたんだ…でも、なんで…怖い…助けて。」

「ねえ…大丈夫?」

すると目の前に自分と似た少年に声を掛けられた。過去の自分だった。

「そんなに怖がらないでよ。ねえ、君のその傷…真っ黒に染まってるよ。」

奏音は腹部を見ると紋章の色が白から黒く染まっていた。

「そっか…僕はこの傷の呪いで2人を…。」

「また、殺そうとしたのか…これだから君は。本当にバカだなあ。」

「違う……これは僕がやったのではない…」

奏音は否定した。少年が段々黒くなり始め、奏音に問い詰める。

「これは君自身がやったんでしょう?実は、燈莉の事、嫌いなんじゃないの…?」

「違う…僕は、そんなこと……。」

奏音は頭を抱えていた。すると、少年が言った。

「燈莉だけじゃない…。兄さんや遙や幸宗など周りのみんなに巻き込んでるのは君だよ。現在いまの僕。」

「違う…僕はそんな…」

「魔導部隊に入ったのは総監のおかげ…。」

「違う!!!!!!!!」

「みんなに迷惑をかけているけど、兄さんに一番迷惑をかけてるかもしれない。そう思ってるよね?だから、僕と一つになろうよ。また、さっきみたいにさ」

奏音は泣きながら、頭を抱えていた。

「嫌だ…そんなのやりたくないよ……


【現在】------魔導部隊本部/医務室

「嫌だ!!!!」

奏音は突然、起き上がった。燈莉と或斗はびっくりしていた。

「どうしたの?急に言って。」

「僕は一体…」

「麻酔銃で眠らせて、医務室まで運んだんだよ。それより…」

「わかってる…今から話すから」

奏音は起き上がり燈莉に話した。


ーーーーーーーー10分後


「そっか…それで奏音は横腹から腰にある紋章の中にある呪いを解いてほしいてことなのね。それより奏音…。お腹………」

「え…。」

奏音の腹部の紋章が再び暴走し始めた。すると、或斗が言った。

「何故です!?札で止めたはずじゃ……」

通常は札で治まるが、奏音の場合暴走した為、効果が無かった。

「なんで!?!?」

「燈莉!どうする?」

燈莉は諦めたので、或斗に頼んだ。

「或斗!裾野さんを呼んで!」

10分後、裾野がきた。

「燈莉!大丈夫?私がやるわ。札!!」

燈莉は息切れして札を渡した。

裾野は燈莉から貰った札を奏音の胸に当て、術を唱えた。


【現在】-----参謀本部室

中尉に昇進した千紗は報告書を提出する為に参謀本部室に来た。千紗は言った。

「ふむ………なるほど、分かった。今後の方針については明堂院中佐を通して話する。帰っていいぞ。」

「ありがとうございます…。失礼します。」

芹澤部長が立ち上がった。

「池森中尉。ちょっといいか?」


【現在】-----------------医務室

暴走が治まった奏音は静かに眠っていた。裾野が言った。

「話は或斗から聞いたよ。奏音が自らこれを外したんだってね。あれほど言ったのに…なんで。」

「奏音の体内にこれが仕込んでありました。裾野さん、分かりますか?」

燈莉の手には容器の入った黒い液体だった。

「黒い…液体?」

燈莉が言った。

「これ、ただの液体じゃないんです。先生…いや、稲荷閣下が作った魔法、黒志御霊こくしみたまで使われる黒い液体です。裾野さん、これって…?」

「あいつが…京都に帰ってきた……。」

燈莉はおかしかった。なんで、奏音の体内に入っていたのか。

「なんで…なんで奏音の身体に入ってたの?そうだよ!きっと誰かがやったのかもしれない…先生は………先生はそんな事絶対!やらないもん!先生は、旅立つ前に『強くなって帰ってくる』て言ってた!先生が絶対奏音を殺すような事しないもん!だって奏音は…稲荷の守護神の1人。そんな事絶対しない…」

燈莉は裾野に向かって言った。泣きながら訴えたその時、奏音は目を覚ました。或斗は言った。

「奏音!大丈夫ですか?」

「その声…或斗兄さん…それに燈莉と裾野さんまで。ありがとうございます。」

「大丈夫か?暴走していたので来て治療をした。殆ど燈莉が治療してくれたからお礼を言うのが最優先だろ。燈莉が起きたらお礼を言え。」

燈莉は、疲れていたのか眠っていた。奏音は燈莉の頭を撫でた。

「燈莉。僕のために治療してくれてありがとう。」

「…奏音。大丈夫?良かった…」

燈莉は起きた。奏音は乱れた着物を着直し、本題に入った。

「奏音。話してくれますよね?先程起こった件。」

「兄さん、分かってる。京都に帰る前、支度をしていたら突然男の人が倒れて僕が止めたんです。男の人の手から黒い物体が体内に入れられました。すると、男の人は突然消えてしまったんです。そこからは何も覚えていません。」

燈莉は疑問に思った。

「奏音。その男の人の特徴てわかる?」

「稲荷では無かったのは確かでした。僕と同じくらいで身長は170cm前後でした。それに見覚えのある狐のお面でした。お面の色は黒で服装は私たちと同じ魔導師の服装でした。」

燈莉はふと思った。すると、或斗に言った。

「或斗。犯人は大体絞れた…だが、顔が思いつかない…」

燈莉は倒れた。

「燈莉!燈莉!!!!しっかりしてください!燈莉!」

「或斗兄さん!燈莉の意識がありません!」

裾野が指示した。

「とりあえずベッドに運んで!」


【現在】-----------参謀本部室

千紗が思いもよらないことを聞いてしまった。

「池森中尉。こんな事であれだけど、そろそろ君も参謀本部に入らないか?君の実力は明堂院中佐兼参謀本部長補佐から聞いている。君は瀕死状態の中佐を救い、敵を1人で倒したて聞いてな。少尉1人で救うとはな。随分関心した。」

「お断りします。私、部隊に入ってそんなに経ってないし…それに、私は中尉です。少佐になってから入ります。」

「そうか。入る気になったらいつでも。」

「ありがとうございます。失礼します。」

千紗は退室した。

「芹澤部長。あんな顔してたっけ?部長は誠実な方なのに、何か様子がおかしい…中佐に聞いてみようかな」


【現在?】-----------地球のどこか/施設

地球のどこかにある施設。稲荷はベッドで横たわっていた。右足には枷が付いていて外出する事が出来ない。1人の青年が稲荷に話しかけた。

「痛みはどうだ?」

「はぁ…はぁ……あっ………」

「また、あなたは傷口開いたのですか。仕方ないですね。止めるので我慢してください。」

「あっっ…………!!!!」

男は怪我をしている稲荷を治療した。

「そう言えばお前、いつ京都に帰るつもりだ?」







著作者の他の作品

横浜からいよいよ福岡編へ横浜の事件から2週間…燈莉は本部で仕事をしていた。...

前回の事件を解決した燈莉。休日にも関わらず参謀本部で寛いでいたが、地下室...