Good Day

2話_______勇気

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ーーーーーー〇〇sideーーーーーー









りお『…私、ジン先輩と付き合うことになった。』











「ええっ!?」












晴れた日の昼休み。


りおからの突然の告白に、

食べていたパンで喉を詰まらせてしまった。




い、いつの間に…













りお『ダメもとで告白したんだけど、まさかOKされるなんて思ってなくて…


嬉しすぎてその場で泣いちゃった。』














ジン先輩の話をするりおはすごくキラキラしてて、前よりずっと可愛くなった。


それに自分から告白なんて、すごいよ。



自分の気持ちを口に出せるりおが

正直少しだけ羨ましかった。













「…私なんて、この前買い出し行ったら

先生何も言わないで帰っちゃってさ。」













りお『あの先生気分屋だからね〜…』













「…うん。

でもその日はジミンもいたから楽しかったな。」












ジミンは、先生が帰ったあの後もずっと私に付き合ってくれた。


私が落ち込んでる様子も気にかけてくれて

すごく心の支えになったんだ。












りお『〇〇さ、ジミンのことはどう思ってるの?』











「どうって…

ただの友達だよ?」












りお『いやいや、最近の様子見てたら

それはちょっと違う気がするけど…?』












りおはジミンの方を指さしながら私をからかってくる。


私はバレてしまわないように

慌ててりおの手を押さえた。












「ち、違うから!」












私の好きな人は、ユンギ先生だから。



なのに…この気持ちは何?




ジミンの方を見ると、不意に目が合ってしまった。

私は驚いて目を逸らしてしまう。





その様子に気がついたのか、ジミンは不思議そうな顔をしてこちらに向かってきた。













JM『なんかあったの?』












「な、なんでもない!

今日のメニュー何かなって…」












JM『そっか!

この前一緒に買ったやつも使えるといいね。』












なんかこの前もこんなことあったような…


なんだかわからないけど、

前ジミンと話していた時と、今のこの気持ちは全然違う気がする。



何というか、新鮮な気持ち…?












「この前は、ありがとう。

私が落ち込んでたのに…」












しまった、ジミンにはユンギ先生のこと…



私がそう言うと、ジミンは優しく笑ってから私の頭を撫でた。

そして、何も言わずに自分の席に戻っていった。





どうしよう、

心臓が鳴り止まない。













ーーーーーーユンギsideーーーーーー









2年生になり、生徒もようやく落ち着いた生活をするようになった。


俺からしたら、それはすごくありがたい。



…が、ひとつだけ厄介なことがある。



それは…











〇〇『先生、話があるので

放課後時間取れますか?』











「…ここじゃダメなのか?」












〇〇『はい、大事な話なので。』












なんだか嫌な予感がした。


まさかとは思うけど…



俺は放課後まで、なるべく何も考えないようにしていた。















「ごめん、遅くなった。」










放課後の教室。


夕陽が差し込む教室で、

〇〇は1人で椅子に座って眠っていた。



呼んでおいて、こいつ…



起こすのも悪い気がして、

しばらく側で起きるのを待っていた。













〇〇『…あっ、寝てた…』










「っ!」











突然目を覚まして、背筋が伸びてしまう。


無意識のうちに見とれて…












〇〇『先生、いたなら起こしてくださいよ。』












「いや、待たせたの俺だし。

それに、そんな気持ちよさそうに寝られたら起こすにも起こせねーよ。」












「…そうですか。」










〇〇はひと呼吸おいてから、ゆっくりと顔を上げる。


俺を見つめてくるその目に捕えられて、動けなくなってしまう。













〇〇『私、部活辞めます。』











は、?


突然の事で頭が追いつかない。


なんで突然そんなこと…













「理由も聞かないで、納得いくわけないだろ。」












〇〇『すいません、それは…話せません。』













「何かあるなら話聞くぞ。

何でも自分ひとりで背負い込むなよ…」












そう言っても、〇〇は依然として話そうとはしなかった。


その様子を見て、俺も何も聞けなくなってしまった。



すぐにでも、壊れてしまいそうで…











〇〇『さようなら、先生…』











〇〇の目からは涙がこぼれ落ちた。


夕陽に照らされていたせいか、

不覚にも綺麗だと思ってしまった。



俺はいつの間にか〇〇を抱きしめていた。




2人が取り残された教室が静まり返る。













〇〇『…っ、ユンギ先生?』












「なんで、辞めるんだよ…

お前がいないと、ダメだろ。」












俺の口からはボロボロといろんな感情が溢れ出ていた。











〇〇『…でも、もう決めたんです。

離してください…っ』












〇〇は必死に抵抗しようとするが、

そんな細い腕ではかなうわけがない。



お前は一体何を抱えているんだ。



俺は〇〇の気持ちが知りたかった。











「俺のこと、好きなの?」












〇〇『そ、そんなわけ…』













「…心臓、うるさいから。」











〇〇『…っ!?』











自分でも、何が起きたのかわからなかった。


何秒後かにやっと理解ができた。





俺は

〇〇にキスをしている。













「っ、すま…」











バシッ!!




右頬に痛みが走る。












〇〇『最低!!

私が今まで、どんな気持ちで…!』












そう言い、〇〇は教室を出ていった。




あぁ、やってしまった。



自分でも、どうしてこんなことをしたのかはわからない。


本当に…





でもこれは気の迷いだとか、そういうことじゃ収まらない問題だということはわかる。


俺は、教師だから。







キスをした後の〇〇の顔が

脳裏に焼き付いて頭から離れなかった。








本当に、厄介だな…











ーーーーーー〇〇sideーーーーーー





・ (2ヶ月前)







今日は、久しぶりの休み。

部活もないなんていつぶりだろう。


もちろんこんな貴重な休みを放っておく訳にはいかなくて、私はリサを誘って街へ出掛けた。










リサ『いやー、いい天気ですな。』











「こんな休み久しぶりだもんね。」











リサ『ユンギ先生鬼畜すぎな。』











いつものくだらない話をしながら映画館へと向かった。


私服で出掛けるのは久々だから、なんだか楽しいな。




すると、リサは突然足を止めて私の前に立ち出した。












「ちょ、どうしたの?

映画館すぐそこだよ?」












リサ『いや、映画の気分じゃなくなったかも…!

なんかお腹減っちゃったなぁ〜』











リサはあからさまに何かを隠そうとしている。











「いや、これ見たいっていったのリサじゃん…

いいから行こ!」












無理やりリサをどかせて前を見ると、そこにはユンギ先生がいた。



休みの日も会えるなんて、ラッキー!




そう思いながら近寄ろうとすると、あることに気がついた。


誰かと一緒にいる…?












YG『、早く来い。』













ミナ「ごめん、ヒール高くて…」













え…?


そこには、先生と同じ歳くらいの若い女の人がいた。


家族とか友達とか、そういう関係じゃないということは私にでもわかった。




あの人はきっと…

彼女なんだろう。




私は呆然として動けなかった。












リサ『…大丈夫?』














「大丈夫なわけない…」












リサ『…ですよね。』











先生が結婚してないってことを望みにしていた私には、この事実がただただ絶望でしかなかった。



無条件に、諦めろって言われてるような気がして…





映画館には行かず、晩御飯を食べてから家に帰った。
















あの日から、私は何をするにもあの事が頭から離れなくなっていた。


学校も全然集中できないし、特に部活では…


ひどかった。




私のミスが目立つようになって、

周りにも迷惑をかけていることがはっきりとわかる。



なんで、ユンギ先生が顧問なの…











YG『休憩ー!』











「はぁ…」










JK『ねぇ…なんかあった?』











グクも、さすがに私の異変に気がついたようで、給水をしながら心配そうに話しかけてきた。











「私、迷惑かけてる…ごめん…」












いつの間にか、泣いてしまっていた。


周りの人が怪しげに私と一緒にいたグクを見てくるから、グクはとても焦っている。











JK『泣くなよ…

とりあえず、明日の放課後話聞く。』












「…ありがとう。」











JM『おい、』












JK『なんだよ。』












JM『なんで〇〇泣いてんの?』













JK『こっちが聞きたいわ。とりあえず、俺ではない。』













JM『…なら、いいけど。』













異様な雰囲気の中、2人は練習に戻っていった。














次の日の放課後、校門前の木の下へ向かった。


すでにグクが立って待っていた。











「ごめん、この前は私のせいで…」











JK『大丈夫。

で、何があった?』











グクはいつも周りを見ていて、小さな変化にもすぐに気づいてくれる。

だから、チームからの信頼もとても厚い。



私も、たまにこうして相談に乗ってもらったりしていた。














「私ね、ユンギ先生が好きなの。」












JK『うん、知ってるけど。』












「…え!?」











JK『行動に出すぎなんだよ。

最近、周り見えてなさすぎ。』












「ご、ごめん…

私がいない方がいいのかなとか思って…」











JK『そんなわけないだろ。

ジミン見てみろ、お前いなかったらやっていけないよあいつ。』












「でも私がこんなんだったら、足引っ張るだけになる。


だから…

部活辞めようかなって考えてる。」













JK『…何いってんの。


ユンギ先生ずっと言ってんだよ。


〇〇に頼りすぎで申し訳ない

〇〇のおかげでやってこれた って。』













「そ、そんなの初めて…」













JK『だから、辞めるとか言うな。』











私は信じられなかった。


先生がそんなこと言っていたなんて…






もう少し、頑張ってみようかな。













「グク…ありがとう。

これからも、よろしくね。」













JK『任せとけ』












「っ…!」














私は安心したせいか、ふらついてグクの方へ倒れ込んでしまった。












「ごめんっ、最近食べてなくて…」











JK『大丈夫かよ…』












色々あっても、ユンギ先生のことはやっぱり好き。



私はきっとこの先どんなことがあっても

ユンギ先生しか見れないんだと思う。






私は、ある決心をした。





告白しよう。

















「先生、話があるので

放課後時間取れますか?」














本当は、部活をやめるって言ったら先生の気持ちが少しでも揺らいでくれるかもって


そう思って言ったことだった。




その後は告白して、きちんと振られて私はきっぱりと諦める


…つもりだった。






なのに、先生は…



想定外の事態が起きすぎてて、頭がついていかない。



なんで?

どうしてあんなこと?


彼女、いるじゃん…










だんだん腹が立ってきて荒々しく廊下を歩いていると、突然腕を掴まれる。




…ジミン。












JM『どうしたの?そんな切羽詰まった顔して…』














ああ、こんな時でも


勧誘の時腕掴まれたなぁとか


考えてしまうのはいつもあの人のこと。












「ジミンはいつも私を見つけてくれるね。」













JM『…見てるから。

また、ユンギ先生?』












「なんでそれ…」












JM『〇〇がそういう顔してる時は、だいたいユンギ先生のことだよ。


僕なら絶対、傷つけたりしない…』











うん、わかってるよ。



ユンギ先生といたら辛くて苦しいことも、

ジミンといたら幸せそうで楽しいだろうな

ってことも。












「それでも、私はやっぱりユンギ先生のことが…



っ!!」












突然抱きしめられる。


ユンギ先生とは全然違う、優しく包み込まれるような感じ。











JM『それ以上、言わないで。


ちゃんと告白してから振られたい。』












ジミンの心臓の音が、痛いほど伝わってくる。












JM『好きです。


入学した時から、ずっと。』














その言葉が、私に重くのしかかる。


だって

こんなに純粋な目をして言うから。






でも…











「私もジミンのこと好きだよ。


…でもこれはきっと、違う好きなんだと思う。


ごめん…」












肩に回されていた腕がゆっくりとほどかれる。













JM『…あ〜、スッキリした!


気持ち伝えられて良かった!』












ジミンは意外にも明るい表情だった。


いや、そう見えるだけかもしれない。












JM『〇〇、幸せになって。』












ジミンは切なく笑って見せた。


















「…ありがとう。」

















夕陽が落ちて、暗闇に吸い込まれる。







私は必死に、自分を探した。
















ーーーーーーユンギsideーーーーーー












キーンコーン〜♪










「はぁ…」












1日が長い。


最近…というより、あの日から体が重くて仕方ない。






教室でも、部活でも

〇〇は俺を避けているようだ。


まぁ、当然だな。


あんな事したんだから…














NJ『…先生、ユンギ先生!!』













「うおっ!ナムジュン!!」














NJ『さっきから呼んでるのに…

これ、見ました?』












学級委員のナムジュンが、

修学旅行の連絡用資料を渡してきた。












「なんで俺に渡すんだよ。」














NJ『…はぁ。ここ、見てください。』











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研修班

・男女4人

・3人の場合、担任又は研修担当教諭が補うこと


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まじかよ…













NJ『4組の担任が、忙しくて研修につくのは難しいらしいんですよ。


先生、研修担当でしたよね?』















「…ああ。」













NJ『じゃあ、宜しくお願いしますね。


3人の所は…

〇〇、りお、ジミンの所です。』












「っ!?」











ありえねぇ…


これは神からの天罰か、それとも俺への試練なのか。



どちらにせよ仕事は仕事…

休むなんてことはできない。













「…わかった。」












それに、〇〇だけならまだしも

ジミンもいるなんて…








でも、俺は決めたんだ。


もう〇〇には何もしない。


当たり前のことだが、間違ってもあの日のようなことだけは…








俺にはもう、自分を信じて行動するしか方法はなかった。











〜♪








誰だよ、こんな時に…












「…もしもし。」













母『あ、ユンギ?

突然ごめんね、電話なんかかけて。』












「大丈夫、なんかあった?」












母『ミナちゃんのご両親がね、あんたに会いたいって言ってるのよ〜。


空いてる日あったら教えて欲しいって!


はぁ、ついにユンギも結婚…、』














「…何泣いてんだよ。

それに、まだ行くなんて言ってな」














母『じゃ、日付決まったら連絡するわね!

仕事頑張んなさいよ〜。』












プーッ、プーッ…













おいおいおい、

どこまで勝手なんだようちの親は…




それに両親に会うということは、

母も言っていた通り "結婚" を意味している。




付き合ってから一年が経つ、が…


俺はミナのことをちゃんと好きになれたんだろうか。







俺は自分自身がどう思っているのかも、

わからなくなっていた。





















今日は、ミナの両親と初めて顔を合わせる。





まさかこんなに早く決まるなんて思っていなかったから、心の準備もできないまま今日を迎えてしまった。












ミナ『今日は、わざわざこんな所までありがとう。』














「おう。」












いつもとは全然違う雰囲気のミナに、

思わず目を引いてしまう。












ミナ『あのっ、準備してくる…』














しばらく見つめていると、ミナは照れた様子でこの場を去っていった。



なんか、慣れないなこういうの…







しばらく経つと、優しそうな人が部屋から出てきた。

雰囲気からして、ミナの母親だろう。














ミナ母『ユンギさん、いらっしゃい。

さ、準備ができたから入って!』














「初めまして、ミンユンギです。

はい、お言葉に甘えて。」













部屋に入ると、そこにはびっしりと豪華な料理が並べられていた。


部屋の隅には花が飾られ、敷物も綺麗に並べられていた。














母『ほら、早く座りなさい!』













落ち着いている暇もなく、すぐに母の隣に座った。





い、威圧が……





正面から、大柄な方がこちらをじーっと見つめてくる。

気づいてはいたが、気まずくてなかなか顔を上げられない。















ミナ父『…ミナの父です。』













「初めまして。

ミンユンギといいます。」














ミナ父『…そうか。

ミナがいつも君のことを話しているよ。』














ミナ『ちょっと、お父さん!』













ミナは顔を赤くしながら俺の様子を伺ってくる。


その様子を見て、俺はなんともいえない気持ちになった。


なんだ、この気持ちは…






俺の中で色々な感情が入り組み、複雑に絡み合っている。



その一つに…


〇〇がいる。













ミナ『…ユンギ??なんかあった…?』













無意識に気が遠くなっていたようで、

ミナが心配そうに声をかけてきた。













「大丈夫、心配すんな。」












俺はまた、

嘘をつくのか。











ミナ『…そっか。』












ミナ父『うちのミナを、幸せにしてやってください。』












母『もちろんです!ねっ、ユンギ?』













「…はい。」












俺は、一体…




















ミナ『今日は、楽しかったね!

お父さんもお母さんも喜んでたよ。』














「…そうか。」












ミナ『…ねぇ、ユンギ。』













「ん?」













ミナ『私のこと…ちゃんと好き?』













予想外の質問に、驚きを隠せない。


なぜそんなこと…














「当たり前だろ、何言ってんだよ。」














ミナ『…そっか!変なこと聞いてごめんね!』













ミナの様子が明らかにいつもと違った。

俺には、無理をして笑っているように見える。






あぁ、そういえば…


ミナの顔をきちんと正面から見るのは、

久しぶりかもしれない。














「…ごめん。」














ミナ『…っ、なんで謝るの?』
















「………ごめんな。」
















ミナ『……、わかってたよっ!

ユンギ、すぐ顔に出るんだもん〜…』













ほらまた、無理してる。


辛い思いをさせているのは俺なのに…














「これからはちゃんと、好きになるから…」














バシッ!!










「っ、!?」












ミナ『そんな言葉、望んでたわけじゃない。


なんで自分に正直になれないの?』













「…っ」












ミナ『ちゃんと、素直になりなよ。


私は…ユンギの笑顔が好きなの。』













「ミナ、俺…」















ミナ『わかったから、もう謝らない。


お父さん達には私から伝えとくから、今日はもう帰ってね。』














「でも俺、ちゃんとミナのことす…


っ!!」












突然視界が奪われる。


動いていた口は、いとも簡単に塞がれてしまった。















ミナ『……、

これで、おしまい。




…幸せになってね、ユンギ。』














心に巻きついていた鎖が解けていく。


あぁ、俺はこんなにも…


自由が欲しかったんだ。














「…ありがとう、ミナ。」













俺はミナの家をあとにして、家に帰った。








この選択が合っているのかは、


…正直、俺にはわからない。











でも、一つだけ言えることがある。





この出会いは


ミナとの時間は





無駄なんかじゃなかった。