Valkirie's Apocalypse -戦女神の黙示録-

プロローグ『Begins Time』

始まりは『無』だった。

元々世界には『物質』『生命』といった[概念]がなく、初めは暗闇だけの退屈な世界だった。……いや、そもそも退屈だと感じる生物すらいなかったのだが。

そこに、何かの拍子に、二つの[概念]が生まれた。

一つは『破壊』。何もかも壊して無に返すもの。

もう一つは『再生』。壊れたものを元に戻す。

この二つの[概念]が、いつしか本当の『形』になった。

『破壊』から生まれたのは、[破壊と憎悪の女神オーリア]。

『再生』から生まれたのは、[再生と慈悲の女神フィオーラ]。

2人が誕生したことによって、『宇宙』と呼ばれる大きな世界が生み出された。そしてそこに幾億もの世界が惑星となって生まれた。生まれた各々の世界に、沢山の生命が生まれる。

オーリアは何かを愛しては、その愛したものを次々と破壊し、憎んだ。何か一つ気に入らないものがあれば、彼女は一瞬で粉砕してしまうのだ。

フィオーラはそんなオーリアが壊したものを戻した。それをまたオーリアに破壊されても、フィオーラは怒ることもせず、ただオーリアを愛した。

しかし…宇宙が生まれてから何千年もの時が経ち────オーリアとフィオーラは跡形もなく、突然消え去った。

その代わり、新たな2人の神が生まれた。

1人は闇の戦女神メデューサ。強大な闇の力を持ち、どの世界の人々からも恐れられていたが、彼女は平和な暮らしを求めていた。

もう1人は光の戦女神アイユキアリス。この時代にはもう既に1000人を超えていた神たちの中でも特別な性質を持っていた。そして明るく優しい神だった。

この2人が中心となり、宇宙は廻り続けていた。


それから20000年あたりが経った今。宇宙では一部の神同士の壮絶な戦いが繰り広げられていた。原因は不明瞭だが、被害は大きく、最初の頃にできた、1~100番目あたりの世界はその惑星にあった生命ごと、ことごとく崩壊していった。それは今でも続いたままである。

アイユキアリスは戦女神であることを隠し、魔法を得意とする少女「ユキア」へと姿を変えて、一つの世界を訪れた。

そこは537番目に出来た世界「エトワルア」。

自然が豊かで、『シャルティア大陸』『空紅大陸』を主とする陸たち、大きな海が星の大半を占める世界。大陸の上には科学により発展した国、魔法が『第2の科学』として凄まじい発展を遂げた国もある。

この世界でのユキアの目的はただ一つ。


────戦女神である自分への協力者を、少しでも多く作ることであった。

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