初デート

ネこばん
@tbprotect

A「ったく、まだかよ・・・駅前に12時って言ったのアイツなのに15分も過ぎてやがる。連絡も来ないし・・・何やってるんだ?・・・」

B「お待たせ~♪」

A「お待たせ~♪じゃねーよ。甲高い声出して気持ちわりぃなー何時だと思ってっ」

B「ごめ~~ん。普段と違う格好して来たら時間かかっちゃって~。メイクもしないし、コンタクトもつけないし、あっ!アイシャドウ変じゃない?普段書かなくて~ってタカシ?聞いてる?ねぇタカシ~聞いてるぅ~?」

A「聞いてるわ!そんなことよりなんだその格好は?」

B「乙女の変化に気づくなんてさすが私の彼氏だぞ♪」

A「気づくに決まってるだろ。カズキ!何を女装なんかしてきてるんだ?」

B「だって、タカシが言ったんじゃん。いつもと違う格好で来てねって♪って」

A「私服で来いって言っただけな。今から行くところが先生の目が届くところだからできる限りばれないようにするため制服じゃなくて私服で来いってことであって、今日はお前のひた隠ししていた趣味の発表日じゃねぇーよ。」

B「私聞いたよ。どんな格好がいい?って。そしたらタカシがお気に入りで来てね♪って言ったから。」

A「好きな格好とは言ったけど、まさか女装が好きなっ格好とは思わないからさ・・・」

B「でも良かった。やっぱタカシはいいやつだね。約束守ってくれてる。」

A「約束?」

B「私のお気に入り見たら引いちゃうかも・・・って言ったらタカシは引く訳ないよぅ♪カズキとはズットモだよって。」

A「言ってないね。そこに関しては全てがねつ造だわ。」

B「え~言ってたじゃん。ズットモだよ♪って。」

A「言ってないし、やめろよ、その気持ちわりぃー言い方。ズットモだよ♪なんて言い方したことないわ。俺らのクラスの表面繕い女子と一緒にするなよ。」

B「表面繕い女子?」

A「そうだよ。言葉のふり幅が大きすぎて言ってることと腹の中で眠ってるヘドロと真逆すぎて顔を繕ってるやつら。ズットモだよ♪とか言ってるやつら、2か月後には絶縁状態になってるとか、マラソン、一緒に完走しようね♪って1周を周りきる前に100mの差をつける親友を繕うのに必死な女子たち。彼女らの辞書の親友の意味を聞きたいね。」

B「タカシ、表面繕い切れてないよ。」

A「そんなことはどうでもいいわ。それより、こんな格好じゃ行きたいところも行けないよ。」

B「どうして?」

A「そんなもん恥ずかしいからに決まってるだろ。」

B「じゃあ、行きたいところあるから付き合ってよ。」

A「まぁいいけど、どこ?」

B「映画館」

A「なんでだよ。デートじゃあるまいし。」

B「いいじゃないの、タカシとカズキの初デート♪」

A「いいか、デートってのは異性と行くのがデートってものだろ。お前は男だ。」

B「いいじゃん、折角こんな格好してるんだしさ。今日は私、女の子♪」

A「こんな格好してきたんだろ。たまたまみたいな言い方しやがって。わかったよ。今日は女の子な。よろしく、カズミちゃん。」

B「ッヤダ~カズミだなんて~ねぇこのまま映画館行ったらカップル割使えるかな?」

A「女貫き通せよ!なに実験を試みてるんだよ。少しばかりの男が入ってるからそんなこと言うんだよ。女になり切れ!・・・で、映画何見るの?」

B「ヤクザもの。」

A「女貫き通せよ!!男の趣味が出てきちゃってるから、他のもの。」

B「じゃあ極妻?」

A「女の前にカタギであれ!!!なんでアウトローな作品ばかり行くんだよ。もっと女子が好きなのあるでしょ。恋愛ものとか。」

B「いいわね。そうしましょう。」

A「おっ。これどう?『約束の指切り』だって。あの時した指切り、いつまでも忘れない。だって。遠距離恋愛ものとかカップルが見そうじゃない?」

B「指切り・・・足を洗いたかったのかしら・・・」

A「そっちじゃねーよ!純愛を裏社会で汚すな。」

B「どうしても洗わないといけない理由が・・・結婚か?それとも子供ができて・・・あっ!そうか、好きになった相手が対立している組の組長の娘で、組から抜けないと結婚はおろか、付き合うことも許されない。でも彼女との結婚の約束を果たしすために足を洗った・・・これが『約束の指切り』なのよ!」

A「妄想をとめろ!!さっきから全然女になりきれてないじゃねーか。女なのは格好だけじゃねーか。」

B「私、表面繕い女子なの。」

A「バカ言ってるんじゃねーよ。行くぞ。」

B「どこ行くの?」

A「服屋。ジーパンとTシャツ買っていつもの格好で来いよ。」



著作者の他の作品

電車内での出来事。たまに見る光景に勝手な想像が結びついた物語。

その人の印象で趣味って少しわかりますよね。でも・・・