山姥切長義になりました。

11 堀川・一期と一緒(元拍手お礼文)

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『堀川ー、ちょっと休憩しようよ』


庭先で洗濯物を干してる時にそう声を掛けられ振り向けば、縁側でにっこりと笑う長義さんが目に映った


彼の声は独特だ

高くも無く低くも無く、そして一番上の兄弟のように大きな声ではないのにやけにすんなりと僕の耳に届く

他の刀剣達も同じような事を言うから、やはり僕らこの本丸にいる刀剣達にとって彼は特別なのだろう



『今日のおやつはアイスですか?』


隣に腰掛けそう言えば長義さんは2つのカップを僕に差し出す


『そー、かき氷の奴、冷蔵庫に入ってたのを拝借してきた。たまにはいいよねー』

『たまに?昨日、燭台切さんに『切ちゃんが食べておやつの数が足りなくなったから切ちゃんはおやつ抜き』って怒られてましたよね?』

『大丈夫、大丈夫、今日は堀川と言う共犯者がいるから、ところでイチゴ味とレモン味どっちがいい?』


一体何が大丈夫だと言うのか、さっぱり分からないがニコニコと楽しそうな長義さんにそう言う気にもなれず『長義さんが先に選んでいいですよ』と僕は笑う

『マジで?じゃあイチゴ好きだからイチゴ貰うわー』


そう長義さんが言ったその時、ドゴッと後ろで何か重たい物が落ちる音がした

その音に2人して後ろを振り返ると、驚いた顔をして固まっている一期一振さんがそこにいた

さっきの音は彼の足元に転がっている彼自身の本体を落とした音だろうか

自分の本体を拾うこともせず、立ち尽くしたままの一期さんを長義さんが引っ張るようにして無理やり縁側に座らせる



『珍しいね、一期も休憩?アイス食べる?食べるよね?』

『………―では、いただきます』

『やった、これで一期も共犯な、アイスの持ち主が怒ったら3人で一緒に怒られようぜ』



そう言いアイス持ってくると厨へ小走りで駆けて行く、長義さんの足音が聞こえなくなってから僕は口を開いた



『一期さん、僕達3人で怒られるそうなんですけどいいんですか?』

『………いくらでも』

『一期さん、顔真っ赤ですけど大丈夫ですか?』

『………見んでください』

『長義さん、イチゴが好きらしいんですけど知ってました?』



ついに俯き両手で顔を隠してしまった彼を横目で見てから僕は視線を真っ青な空に移した。


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