Calling

みなせ@あやか
@nanaho86

平凡だった日々にさよならを。

ここがあの世界だと判明して、びくびく過ごしていたけどさすがに小さいせいもあり、なんとかすくすくと私は成長している、らしい。

「ねえ、なにかやってみたいことはないの?」

思わず口から出た言葉に親は一瞬口をめずらしく開けてたけど

「いいわよ。でもその前にそれがしたいのなら体を鍛えましょうか。

それにしても、それをしたいだなんて!私たちの子ね!」と母親は笑って

(んー…ここが日本じゃなくてよかったかもしれない…)


とりあえず私が把握してることをまとめておきたいかも…と、母親にねだって買ってもらったノートに、ああ、ひらがなとカタカナしか使えないのは不便だなあと思いながら鉛筆で書き込む。

名前は親に書いてもらった。

「わたしのおなまえ!漢字で書いて!まだかけないから、おねがい」って

とりあえず当面の目標は決定した。 日本にいかない。あの物語周辺には近づかない。

死にたくないっていうのもあるけど、痛い思いもしたくない。

でも危険なこの世界、誰の足手まといになるのも御免だ、とも思う。

でも体を鍛えるのに選択した格闘技はやっぱ私のミーハーが抜けきってなかったんだ。



安心仕切って、でも一応の保険とミーハー心で、習い事をはじめて10年経過。

気づけば日本でいう中学二年生に差し掛かった、私の誕生日。

両親は忙しい人だったけれど、誠実で。休みは一緒に過ごしてくれる。

誕生日は絶対、家族そろってお祝いね!が毎年の行事で。

見た目が中学生でも、精神年齢はもう三十路を過ぎている私にとっては、それで十分だったのに。

そう安心仕切っていたんだ、13年間何もなかったから。


毎年恒例の買い物をすませ、バスに乗ろうとしたときに掛かってきた電話が

私の今後の選択肢を、大きく変えるものになる。